子どもを持つ親の間で話題になっている「おうち英語」がすごい!
「おうち英語」とは何か?
まずは「おうち英語」とは何なのか、そのメリットについて解説していきましょう。
「おうち英語」の基本理念
英語を学ぶには、英会話スクールや英語教室に通うという方法がありますが、自宅でも英語を学ぶことができます。それが「おうち英語」です。「おうち英語」は子どもがおうちで英語を学ぶことをいいます。明確な定義はないため、難しく考えることはありません。
おうち英語のメリット
おうち英語のメリットは、
・小学校に入る前から英語に親しむことができる
・日常生活に英語を取り入れることができる
・コストがかからず英語を学べる
・遊び感覚で英語を身につけられる
・子どもに合った方法で英語を習得できる
・いつでもどこでも英語を学べる
・親の英語力は必要ない
などがあります。このようにさまざまなメリットがあることが、おうち英語の人気の理由といえるでしょう。
おうち英語の始め方
おうち英語をどのように始めればよいのか解説していきましょう。
英語環境の作り方
おうち英語を始める前に、やるべきことは英語環境を作ることです。英語環境をつくることで、英語に慣れ親しむことができます。
英語環境の具体的な作り方は、
・子どもの手の届くところに英語の絵本やおもちゃを置く
・子どもの見やすい場所にアルファベットや単語の書かれたポスターを貼る
などです。お子さんがすぐに英語に触れられる環境を作りましょう。
日常生活で英語を取り入れる簡単な方法
日常生活に英語を取り入れることも、英語環境作りのひとつ。たとえば短いフレーズを使って子どもに話しかけたり、英語の音声を流したりするなどです。また物を指差しして英語で答えてもらうゲームをするのもおすすめ。こういったことなら、簡単に英語を取り入れることができます。
おうち英語の成功事例
実際におうち英語を取り入れて、効果的だった方法や事例をご紹介していきます。
かけ流し
Aさん親子が行ったおうち英語の学習方法のひとつが「かけ流し」です。かけ流しとは、BGMのように英語の音を流すことをいいます。Aさんは子どもが生後6ヶ月のころから英語をかけ流しし、英語を音として聞くことを繰り返すことで英語を聞き取れる耳を育てました。
絵本好きにさせる
Bさんが行ったのは、お子さんを絵本好きにさせることでした。お子さんが幼児のころから日本語で書かれた絵本を読み聞かせし、毎日のように絵本と触れさせる機会をつくって、絵本好きにさせました。絵本好きになったお子さんは「いろいろな本を読んでみたい」というようになり、そのときに英語の絵本を与えたそうです。絵本を読むプロセスは、日本語も英語も同じです。「文字を読む」→「頭の中で文字を音声にする」→「音声をイメージに変える」という流れで、読書力が英語力アップにつながりました。
おうち英語で使える教材やツール
ここでは、おうち英語で使える教材やツールをご紹介します。
動画サイト
動画サイトには、魅力的なコンテンツがたくさんあります。なかでも英語の歌やフォニックス動画、アニメなどがおうち英語でおすすめのコンテンツです。youtubeなどの無料視聴できるものなら費用もかからず、すぐに視聴できます。有料の動画サイトでおすすめなのは、Disny+やNetflix、アマゾンプライムビデオです。これらのサイトでは、クオリティの高いコンテンツを見ることができます。
これらの動画コンテンツでは、英語の発音やリズム感を養えたり、視覚や聴覚から英語の理解を補えたりするのがメリットです。もちろん、楽しみながら英語を学べます。
動画サイトを活用するときに注意したいのは、動画を視聴する時間です。できれば見る時間を1時間以内にしたほうがよいでしょう。また再生しっぱなしにせず「動画を見る時間は15分」などと決めて見るようにしましょう。
英語アプリ
英語アプリは無料のものもたくさんあり、いつでもどこでも学習できるのがメリットです。ゲームやクイズを通じて英語を学べるものから、単語、発音、リスニング、文字学習といったものに特化しているものまであります。
英語アプリを活用するときには、次のことに気をつけましょう。
・年齢と英語のレベルに合ったアプリを親が選ぶ
・学習目的に合ったアプリを選ぶ
・お子さんがアプリを使っているときに親が見守る
・アプリ利用後はフィードバックする
・時間を決めてアプリを利用する
おもちゃ
英語を学べるおもちゃもいろいろあります。
絵本やアルファベットパズルは、0〜2歳のお子さんにぴったりの英語学習ツールです。まずは、これらのおもちゃで英語に触れることからはじめるとよいでしょう。
3歳以降は、単語力を伸ばしていくためにスペリングカードや英語かるたを使ったり、英語の音声の出るおもちゃなどで音と英単語を認識させるようにすると、英語力アップに一役買ってくれます。
おうち英語の課題とは
おうち英語にはさまざまなメリットがありますが、その一方で課題もあります。どんな課題があるのかや、その解決策についてご紹介します。
親自身の英語能力不足
おうち英語では、ママ・パパが英語を教える先生の役割をすることもあります。その際に親自身に英語の能力が不足している場合は、子どもによい影響を与えられないのでは、逆効果になってしまうのではないか、と悩むこともあるでしょう。親が正しい発音ができていなかったり、語順(文法)を間違って教えたりすると、子どもに影響してしまうという懸念です。
実は、親の英語能力が不足していてもまったく問題ありません。というのも、親の英語能力は、子どもの英語教育にほとんど影響を与えないからです。子どもは親の英語の発音の影響を受けにくいといわれています。発音を気にしすぎず、英語でコミュニケーションをたくさん取ることで親も子も英語力は向上します。
英語学習の教材やツールをうまく活用することで補えることも多く、親の英語能力不足はあまり気にする必要はないといえます。
子どもの興味を続かせる
子どもは集中力がなく、飽きやすいことも問題点として挙げられます。また、興味のないものには見向きもしません。子どもの興味を続かせるには、子どもが楽しめそうなものや好きなものに関連する英語学習の教材やツールを使いましょう。また「1日3曲英語の歌を歌う」といったハードルの低い目標を設定し、着実にこなしていくのもおすすめです。また「これおもしろそう」などと、おうち英語に親しめるように親が誘導することも重要となるでしょう。
子どもへのフィードバックの仕方
子どものモチベーションをキープしつつおうち英語を続けるには、子どもへポジティブなフィードバックを行いましょう。
ポジティブなフィードバックとは、子どもをほめることです。ただ単に「すごい」というほめかたではなく、発音や表現方法を具体的にほめるようにしましょう。たとえば「前より上手になったね」「そんな言葉も知っているの、やるじゃない」「rの発音がいいね」など、具体的に良い点を評価してみてください。そうすることで自己肯定感が高まり、学習意欲の維持につながります。
長期的におうち英語で英語学習を続けるコツ
おうち英語を続けるコツは「毎日」「楽しく」「ゆるく」の3つがポイントです。毎日少しずつでも継続して英語学習を行えば、学習することを習慣化でき、インプットした英語を忘れることがありません。また楽しくできる工夫をし、ゆるい目標を設定しておくことで続けやすくなります。
おうち英語を長く続けるのに有効な方法のひとつに、月単位の英語学習計画を立てることがあります。月単位でテーマを決め、そのテーマに合った教材やツールを選んで英語を学んでいきます。たとえば4月ならイースター、10月ならハロウィン、12月ならクリスマスといった季節のイベントに関するテーマを設けましょう。また1月は英語の絵本の読みきかせを毎日10分行う、2月は動物の名前を覚えるなどもいいでしょう。年のはじめに月ごとのテーマを決めて、それに従って学習を進めてみてください。
まとめ
おうち英語は、英語に自信がない親御さんでも教材やツールをうまく活用して始めることができます。ぜひ、おうち英語を英語教育に取り入れてみてください。
長期的におうち英語を続けるためのコツは「毎日」「楽しく」「ゆるく」を心がけ、季節やイベントに合わせたテーマを設定して、飽きずに英語学習を楽しめるように工夫することです。これにより子どもは自然に英語を身につけ、将来役に立つ豊かな言語能力を高めていけるでしょう。